AIR 3331は、東京都心にアーティストを迎えるアーティスト・イン・レジデンス(Artist in Residence=AIR)プログラムです。
中村 政人 (AIR 3331 統括ディレクター)
「AIR 3331オープンコールでは、東京の中心に滞在し、制作や発表を通じて日本のアートシーンやコミュニティへ直にコミットできることが魅力です。AIR 3331オープンコールにて、自分の思い描くプロジェクトを実現してみてはいかがでしょうか。」
中村 政人 (なかむら まさと)プロフィール
1963年秋田県大館市生まれ。東京藝術大学教授。「社会」や「教育」における美術の在り方を問いかけ、地域に活動の場としくみを生み出す実践を重ねるアーティスト。第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2002年)日本代表。1998年よりアーティスト・イニシアティブ・コマンドNを主宰。2005年、アートスペース「KANDADA」(神田)での活動を経て、2010年に「3331 Arts Chiyoda」を立ち上げ、2023年まで統括ディレクターとして務る。2011年6月、東日本大震災復興支援「わわプロジェクト」を始動。2010年度芸術選奨文部科学大臣新人賞(芸術振興部門)受賞。
滞在制作をベースにしたAIR 3331オープンコールプログラムでは、アーティストが地域レベルのネットワークをつなぐ“マグネット”となり、特定の期間、その街に住む人々や“場”と密接に関わることで、発見・交流を通して地域に根ざしたアートを創造していきます。アーティストはそこにしか存在しない文化や歴史、物語に触発され、アーティストを受け入れる地域もまた、彼らによるものの見方や考え方に触れることで、相互に影響し合い、多様な価値の交換の場が創出されることを期待しています。
AIR 3331には、国内外からさまざまなアーティストの滞在・制作を受け入れる「AIR 3331 オープンコール」と、アーティストを招聘する「AIR 3331招聘プログラム」があり、映像、デザイン、演劇、音楽、建築など多岐に渡る分野で活動するアーティストが国内外より参加してきました。
また、東京の中心で滞在・制作・発表ができることもAIR 3331の特徴のひとつです。都内・都外への良好なアクセスをいかした制作・活動拠点としてはもちろん、アート関係者が多く集う2019年3月に新設の岩本町レジデンス&スタジオで、作品やプロジェクトを発表することが可能です。
AIR 3331の拠点である神田を中心に、秋葉原、御茶ノ水、馬喰町、上野など江戸の歴史や情緒と国際都市“東京”の姿が交差する街を舞台に、AIR 3331はこれからもあらゆる表現に挑戦し、アーティストの活動をサポートしていきます。
AIR 3331の運営形態・企業理念について
「アーツ千代田 3331(あーつ ちよだ さんさんさんいち)」は、地域に開かれた文化芸術活動の発信拠点として、アーティスト自らが2010年に立ち上げ、2023年まで運営を続けたアートセンターでした。
施設の運営は公募により選出された民間の運営団体である合同会社command A(http://www.commanda.info)によって実施され、数えきれないほどのプロジェクトを生み出してきました。AIR 3331は、その1つとして世界中のアーティストに発表や、リサーチの機会や場を提供するために、合同会社command Aが現在も継続しているアーティスト・イン・レジデンスプログラムです。
「自らの居場所は、自らの手で創る」という意識のもと、独創的かつオルタナティブな視点で美術活動を展開しているAIR 3331のプログラムには、参加者にもまた自ら主体的にリサーチや制作に取り組む事を期待しています。
AIR 3331オープンコールは、国内外のアーティストやクリエイターを対象としたレジデンス・プログラムです。アート、デザイン、演劇、ファッションなどの分野で活躍する個人や団体の参加を幅広く受け入れ、これまでに230人以上のアーティストがさまざまな地域から参加し(*)、プロジェクトリサーチや作品制作、展示、ワークショップ、イベントなどを実施しました。
オープンコールには、2ヶ月、3ヶ月の「長期滞在」と1ヶ月未満の「短期滞在」の2つのプランがあり、長期的なリサーチを予定している方や制作だけでなく展示も行いたい方は「長期滞在」、短期間で制作に集中したい方や東京での制作展示に挑戦したい方は「短期滞在」と、それぞれの計画にあわせて選択することが可能です。
また、滞在中はレジデンス・コーディネーターがプロジェクトの実現に向けて活動をサポートします。制作アドバイスやワークショップ・イベントでの通訳、東京のアートシーンを紹介するツアーや交流会の開催など、様々なプロジェクトを実現してきた運営スタッフとしてのノウハウや経験をいかしたコーディネートを行います(**)。
(*)2023年2月現在
(**)参加費に含まれる基本サポートがあります
AIR 3331招聘プログラムは、海外で活動するアーティストをAIR 3331が招聘し、施設周辺地域のコミュニティを中心としたリサーチやアートプロジェクトを展開するプログラムです。主に千代田区を起点としたアートプロジェクトを通して、東京という都市に潜む“内なる国際性”や“東京の地域性”を模索し、新たなコミュニティを創出することを目的とし、2011年より実施を重ねてきました。
特にこれまでは、近年目覚ましい発展を遂げる東アジア諸国のアーティストたちの活動に着目し、特にアジア圏からアーティストを招聘し、コミュニティプロジェクトやリサーチ、展覧会やワークショップなどを展開しました。
彼らの豊かな視点がとらえる「もうひとつの東京」の姿からアジア諸都市と日本/東京の関連や差異について考察を深め、異なる都市に暮らしながら同時代に生きる私たちがともに築くべき新しい価値観や多文化共生の可能性を探求しています。
滞在制作 成果発表「AIR 3331」展
展示期間:2011年2月25日~2011年3月13日
http://air.3331.jp/2011/
(平成22年度文化庁芸術団体人材育成支援事業/平成22年度千代田区委託事業)
3331 アーティスト・イン・レジデンスプログラム成果発表 AIR 3331 展 vol.2
展示期間:2012年2月4日~2012年2月19日
http://air.3331.jp/2012/
(平成23年度千代田区委託事業)
AIR 3331リサーチプロジェクト「もうひとつの東京」展
展示期間:2012年3月3日~2012年3月25日
http://air.3331.jp/research/
(平成23年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業)
もうひとつの東京 vol.2
展示期間:2012年10月21日~2012年11月25日
http://2012.kanda-tat.com/project/010.html
(平成24年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業)
AIR 3331 もうひとつの東京 vol.3
プロジェクト期間:2013年9月4日~2013年12月20日
http://air.3331.jp/
(平成25年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業)
Muntadas: Asian Protocols (ムンタダス展 アジアン・プロトコル)
展示期間:2016年3月20日~2016年4月17日
http://am.3331.jp/
(平成25年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業)
協力
Move Arts Japan “IN ACTION” Artist-in-Residence Program 2016
プロジェクト期間:2016年8月1日~2016年11月30日
http://movearts.jp/in-action2016ja/
(平成28年度 文化庁 アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業)
協力
Move Arts Japan Artist-in-Residence Program 2017
プロジェクト期間:2017年8月1日〜2018年3月31日
https://movearts.jp/air2017
(平成29年度 文化庁 アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業)
協力
Move Arts Japan アーティスト・イン・レジデンスプログラム2019
プロジェクト期間:2018年6月1日〜2019年2月1日
https://movearts.jp/air2018-ja
(平成30年度 文化庁 アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業)
東京ビエンナーレ2020 ソーシャルダイブプロジェクト
「Open Call for Artist-in-Residence Projects」
(2019年度 第2期Tokyo Tokyo FESTIVAL助成事業)